防水仕様MP3プレイヤー「ドルフィン」使用レポート
2年ほど前になりますが、病院で「肝臓がヤバイよ」と言われてダイエット指令が出され、2ヶ月間、毎日1時間泳いで15キロ程体重を落としたことがあります。幸い、小中高と競泳をやってましたし、現在も子供達に水泳を指導しているので、長く泳ぐことは苦では無いのですが、苦では無いが故に泳いでいる最中はヒマでヒマでしょうがないわけです。
こんな時に水中で聴けるプレイヤーでもあったらなぁ、とネットを探してみたのですが、形が格好悪かったり価格が高かったりで、これぞというのがありませんでした。そしてようやく今年になって、センチュリーさんから「ドルフィン」というプレイヤーが発売されました。早速買ってみたので使用レポートを書いてみたいと思います。
結論から言うと、1回の使用で私は手放すことにしました。改良の余地は大いにありそうです。
外観・装着
このプレイヤーはゴーグルのバンドに固定して使うのですが、大きさとしては単三電池の2〜3倍程度の大きさで、重さ的にも軽いので、装着時には全く気になりません。
ただ、この円柱形という形は頂けないと思います。というのも、円柱の曲面部分が側頭部に接するので、密着感が無く上下に簡単に揺れてしまうのです。百円ライターのような直方体にするか、もしくは半円柱型にすれば、ビシッと側頭部に密着しますし、見た目にもより目立たなくなると思いました。
もう一つ考え直して欲しいのが固定バンド。説明書などには掲載されていないので盲点だったのですが、装着できるゴーグルのバンドの幅に最大値があります。計ってみるとおよそ9ミリまでは装着できそうです。ですが私の愛用しているゴーグルのバンドは12ミリ。少しだけ無理して装着してみたのですが、ゴーグルのバンドが押し潰され、ちょっとこの状態で長期間使うのは気が引ける感じがしました。
あと固定バンドの色もオレンジ色で目立ちますし、取り外しもしづらいしで、どうにかして欲しいです。
さあ泳ぐぞ!
実際にプールで泳いでみました。壁を蹴ってスイー、一かき、二かき、三かき…。あれっ!イヤホン無ぇ!もう外れた!それもそのはず、私達は手を前に持って行く時には、腕が耳に擦れるからです。
いやいや、まだあきらめん。何とか耳に触れないように泳ごう。と思ってイヤホンを付け直したのですが、左から音が聞こえなーい!早くもイヤホン内部に水が入って音が出なくなった模様。ちなみにこれは故障ではなく、水が上手く抜けてくれれば聞こえるようになります。その後もなんとか泳いでいたのですが、やっぱり左だけイヤホンがすぐに取れてしまいます。
そこで確信したのは、私の左の耳が、このイヤホンに適していないということです。私たちが普段使うイヤホンは耳の穴に引っかける形状ですが、このイヤホンは水が入らないように特殊な形状になっています。ドリル状に先が細くなった形状になっていて、耳の奥まで押し込むと、うまく吸盤のように吸着して取れなくなる仕組みになっています。私の場合は右耳は上手くいくのですが、左耳はどうやってもだめでした。もしかすると左のイヤホンが不良なのかと思って左右逆に付けてみたりしましたが、やはり左耳だけ外れます。
それじゃぁスイミングキャップを耳まで被せればいいのかとも考えましたが、「オリンピックかぶれの、頭に変な装置を付けてる人がいる」と周りから変な目で見られそうなので却下。
総括
まあ色々不満を挙げましたが、手放そうと思った決定的な理由は、イヤホンが耳に合わなかったことです。そりゃそうですよね。イヤホンはずれたらプレイヤーとして成立しないですから。
一つだけ言えるのは、この製品は条件さえ合えば素晴らしいものになるということです。つまらなかった泳ぐ時間も、とても短く感じられるようになります。
ただ、買ってみないとイヤホンが合うかどうか分からないという点は、ギャンブルではありますが…。
イヤホンの形態…どうにか万人にフィットして外れないのを考えて欲しいものです。