『テイルズ オブ ジ アビス』

テイルズシリーズ10周年記念作品ということで、2005年中にギリギリねじ込んできた感がありますが、しかしよくまあこんなに早いサイクルで発売してきますね。だって前作から4カ月経ってませんし。

このシリーズの最近の傾向として、現代社会に対するメッセージ性の強さが挙げられます。『〜リバース』ではヒューマVSガジュマの人種問題が取り上げられたのが印象に残っていますが、今回の『〜ジ アビス』では4つの問題が取り上げられています。

  • キムラスカ王国VSマルクト帝国の対立⇒戦争問題
  • 主人公ルークが初めて敵を殺したときの心境⇒命の大切さ
  • 世間から隔絶して育てられた主人公ルークのワガママな性格⇒「自分さえ良ければ」という現代の日本社会
  • ユリアの教えである「預言(スコア)」通りにしか行動しない世界中の人々⇒人に指示されないと行動できない現代の若者達

こういうタイムリーな話題が扱えるのも、開発スパンが短いからこそ出来る技ですね。

基本的には面白いのですが、またいつものようにダメ出しします。

まず何と言っても、ディスクの読み込みが長いことでしょう。場面が切り替わる度に長い!全てが3Dで描かれている影響なのでしょうか。

それとスキットがクドい。ことある毎に登場するスキットですが、相変わらず会話はクドいです。ゲームをクリアすると色々な記録が見られるのですが、私の場合は489あるスキットのうち、400近くを見たと表示されていました。単純計算で1回のスキットに1分かかるとしたら、400分ですよ。
6時間以上も何を見せられてんだっちゅう話ですよ。マニアの方は楽しめるのでしょうが、そうで無い人間にとっては苦痛です。じゃあ見なけれりゃイイじゃんって話になりますが、だってスキットで称号が得られることがあるって言われたら、そりゃ見るでしょ。

それと用語ですかね。「フォニム」とか「セフィロト」等々。主人公が箱入り息子な設定なので仲間が説明してくれるのは良いんですが、もう少し図を使って説明してくれるとイメージ湧きやすかったかと思います。